雑感(平成15年1月・2月)


1月


新年を迎えて  15.1.1

  サガン鳥栖にとって新しい年が希望に満ちた年になることを祈念したい。それぞれの夢を実現することができればベストであるが、少なくとも明日に希望がもてるチームとして継続することが大切である。

 チームは、1月21日(火)に鳥栖市内で出陣式(西日本新聞)を行い、2月上旬から大分・中津江村で「缶詰めキャンプ」(日刊スポーツ)が予定されているようである。

 選手たち全員が年内に契約更新したとの情報もないので、これからが本番ではないだろうか。1月の21日(火)と22日(水)には、トップチームのセレクションも予定されており、それまでが勝負である。1月21日の出陣式には、全員がそろって参加できることを願っている。

 ところで、平成14年度(平成14年2月から平成15年1月)の潟Tガン鳥栖の収支は黒字であると公表されている。チーム発足以来の快挙であり、関係者の努力に対し、敬意を表したいと思う。

 しかしながら、一方において関係者との不興和音が聞こえてくる1年でもあったことは事実である。そこで、新年を迎えるに当たり、経営陣にお願いしたいことを述べたい。

@ 基本理念を実践する。

  サガン鳥栖の基本理念「人づくり」「まちづくり」「夢づくり」を大切にし、実践していただきたい。

A 約束を守る。

  昨年3月に約束された3つの約束(地域に愛されるチームをつくります。サポーターと夢を共有します。情  報を公開します。)を守っていただきたい。

B コミニケーションを大切にする。

  監督、スタッフ(社員)、ボランティア、サポーターの意見を聞くなどコミニケーションを大切していただきた  い。

C 感謝の気持ちを大切にする。

  スタッフ(社員)、ボランティア並びに行政、広告スポンサー、地域の人々に対する感謝の気持ちを大切にしていただきたい。

D マスコミ発表は慎重に行う。

  マスコミ発表は、組織として決定した事項に留めていただきたい。個人的見解を述べる場合でも、未決定事項や交渉前又は交渉中の問題についてはノーコメントでお願いしたい。

E 計画的な運営を行う。

  英断は必要であるが、思いつきでは会社運営はできないことを認識していただきたい。関係者の英知を集め、計画し、実行していただきたい。


すり替え  15.1.2

 「サガン鳥栖の未来を考える会」のHPによると、同会が12月10日に潟Tガン鳥栖に提出した「臨時株主総会の開催要求」に対する回答があったとあるが、監査役からの回答となっており、文書による回答でもないようなので正式な回答とは言えないであろう。

 気になることは「仮に取締役が辞任(すること)を前提とした提案(要求)であるならば、現状、取締役は辞任していないので提案の理由に当たらないと解する。」ということであるが、11月27日の株主懇談会で取締役全員が1月31日に辞任するとの説明があったから、同会が臨時株主総会の開催を要求したのであるから、1月31日に辞任しない理由を説明すべきである。

 確かに、新聞報道によれば、古賀社長ほか1名の取締役が辞任を撤回し、新たに5名の取締役候補を発表したようであるが、株主に対しては何の連絡もない状況である。

 したがって、潟Tガン鳥栖(代表古賀照子)が差出人となった文書に1月31日に取締役全員が辞任しない理由を明記して同会に回答すべきであると思う。

 同様なことは、「公開質問状(12月19日付)」に対するの回答(12月25日チームHP)にも言えることである。潟Tガン鳥栖(代表古賀照子)で回答すべきところを、古賀社長以外の取締役が連名で回答するというすり替えを行っている。


チーム強化応援会員  15.1.3

  昨年12月にクラブサガン会報が送付されてきた。年初に約束された第3号である。内容は「ご声援ありがとうございました」との監督・選手のメッセージとサポーターとボランティアの声が記載されたもので、会員にとって嬉しい情報である。スタッフ(社員)がいない中で約束が守られたことに感謝したい。

 2003年の「クラブサガン」の申込書と「チーム強化応援会員」の募集要領が同封されていた。この応援会員は、10月2日に記者発表があり、その後11月1日の意見交換会で概要の説明があったものである。

 意見交換会で特典は必要ないとのサポーターの意見があったことから、「特典あり」「特典なし」の2コースにされたことは評価できるが、強化費用に使用するのであれば、募集期間(例えば前半終了時など)を定めて新たな選手の獲得費用にして欲しいとの要望には応えていないのが残念である。

 今後、キャンペーン等において取り入れていただきたい。さらに、来季のクラブサガン(年間シート)募集に際し、応援会員との関係を整理していただきたい。

 私は、クラブサガン(チームを支える会員)の中に「年間シート会員」「応援会員」があるべきと思っている。商品のコンセプトを整理するとともに、申込方法も統一していただきたい。


スポーツ文化  15.1.5

 「SUPER STARS SOCCER」と銘打って、1月4日、鳥栖スタジアムで東福岡高校(1995年OB)と鳥栖選抜(鳥栖工業・鳥栖高校)との親善試合が鳥栖市地域振興財団(鳥栖市)主催で行われた。

 粉雪が降る寒い日であったが、約七百人(佐賀新聞)の観客とともに、スポーツ文化が凝縮されているのを感じながら観戦した。

 親善試合を呼び掛けた小石選手(サガン鳥栖)から来年も続けたいと閉会のあいさつがあった。是非続けていただきたい。

 このような親善試合・サッカースクールを開催できるのも、サッカーができる場所(鳥栖スタジアム)があり、呼び掛ける人(プロサッカー選手)が地元におり、寒い日でも観戦に来るファンがいるからである。

 さらに、地元に少年サッカークラブがあり、指導者がいて、このような機会に参加できる子供たちがいる。また、イベントの準備や司会進行を行う人々もいる。

 このように、スポーツ文化とは、単に練習をして競技するだけでなく、人に教え、人から教わり、選手やチームを応援し、イベントを開催し、まちや家庭での話題となることではないだろうか。

 鳥栖市の基本構想に「文化・スポーツを通じて市民の交流するまち」がある。鳥栖市には、このようなイベントを開催していただくとともに、スポーツ留学制度などソフト面の充実をお願いしたい。

 私は、鳥栖市が「人づくり」「まちづくり」「夢づくり」を基本理念とするサガン鳥栖とともに、スポーツ文化の中心になることを夢見ている。


プロ化 15.1.9

 サガン鳥栖の未来を考える会の設立の経緯が同会のHPに発表され、その中で経営のプロ化の必要性と重要性について述べられている。

 そこで、気になるのが経営のプロ化という意味である。知人の言葉として紹介されているが、@経営者がボランティアではいけない、A経営者は常勤でなければならない、B経営者は会社の顔でなければならないというのが趣旨と思われる。

 その点から、サガン鳥栖の経営を検証すると、前期(平成13年度)以前、そして今期(平成14年度)とも代表者は常勤で会社の顔になっている。確かに、代表者がボランティアであることは問題だと思う。是非給与を支払うべきである。

 理想的なのは、常勤役員(有給)が各セクションの責任者となり、事業計画に基づき業務を遂行し、代表者は全体を指揮・監督し、その実績を評価し、代表者及び各責任者が来期の計画を策定することである。

 プロ化でもう一つ気になることは、同会の設立の経緯では触れられていないが、運営のプロ化を目指すか否かである。運営をプロ化するということは、ボランティア(会場運営、サッカースクール、イベント、クラブサガン会員の募集、試合日程の告知活動等のボランティアを想定している。)に依存しない運営を目指すということであり、、チームの基本理念から問題があると考えている。

 経営はプロ化するが運営にはボランティアを受け入れるとした場合には、アルバイトの代用ではなく、人材育成の面から受入(支援)体制を整備すべきである。


問題点 15.1.10

 1月10日、チームのHPに新たな選手の獲得情報が掲載されている。ガンバ大阪から朝比奈 伸選手(DF:26歳)が移籍、セレッソ大阪から米山大輔(MF:20歳)がレンタルされることになったようである。

 これで、25人体制にあと3名となったが、残留選手の契約更改が発表されていないことが一抹の不安である。

 ところで、前期(平成13年度)以前、そして今期(平成14年度)の経営上の問題は、私は経営のプロ化ではなく、組織として機能していなかったことが問題だと思っている。

 サガン鳥栖の未来を考える会が指摘している前期(平成13年度)以前の非常勤役員による常勤役員等の指揮については、集団指導体制の問題であり、現場の業務が円滑に実施できなかったとしたら、権限の移譲が適切にされていなかったことが問題ではないだろうか。指揮する者が常勤取締役であったとしても権限の移譲がなければ同じである。

 いかに役割分担をするか問題であり、権限を委譲するとともに予算付けを行うことにより、現場の創意工夫を促すことが重要である。国と地方、本店と支店、管理部門と営業部門との関係と同じである。

 事業内容を分析し役割分担を定めるとともに、、事業計画、予算計画を定め、各セクション別に目標(予算)を定めることから始めなければならないと思っている。

 また、今期(平成14年度)は、取締役の任期満了退任を事前(9月)に取り付け、公表したことにより、取締役会が機能停止(又は機能不全)に陥ったと思われる。そのため、代表者に権限が集中し、公表すべきでない事項(思惑や期待、そして機関決定されていない事項)を記者発表したり、社員を解雇したり、サポーターとの約束を守らないなどサガン鳥栖を応援する一人として残念な年であった。

 「中小企業の経営者は、社員よりも早く来て社員と一緒に汗を流さないと社員は動かないし、信頼もされない。そうでなければ契約も取れないし、取引先から信用も得られない。」との意見はもっともである。

 さらに、サガン鳥栖は、顧客(ファン・サポーター・スポンサー)の支援・応援により成り立っており、行政の支援を受けるなど公共性も高く、マスコミ等の関心も高いことから、公的組織であることの自覚が必要ではないだろうか。


ほうれんそう  15.1.11 

 1月11日、チームのHPに2日続けて情報が掲載されている。内容は選手との契約更新状況についてである。HPによると20名の選手と正式に03年度の契約が終了し、4名が内定しているとのことである。

 さらに、4名のうち3名が外国人とのことである。通訳が心配なところであるが、外国人で日本語のわかる人をコーチにする旨公表されている。

 これは単なる憶測ではあるが、移籍リストに載って契約した例もあることから、正確な人数は不明であるが、新規獲得選手と契約更新予定の選手を合わせると22名のはずであり、少なくとも2名が契約更新していないことになる。

 正式に選手名が発表されれば、反応は各人各様であると思うが、サポーターとしては、いずれにしても一安心である。

 ところで、組織が機能するためには、事業内容を分析し役割分担を定めるとともに、、事業計画、予算計画を定め、各セクション別に目標(予算)を定めなければならないと前回述べたが、それだけでは組織は機能しないであろう。

 つまり、運用が大切である。昔から言われていることに「ほうれんそう」がある。組織として機能するためには、報告(ほう)、連絡(れん)、相談(そう)が重要である。

 いわゆる情報の一元化や独占ではなく、情報の共有化が必要となってくる。その組織の目的(目標)を実現したくとも、事業内容や収支状況などの重要な情報が代表者の頭の中では、他の取締役や社員が一致協力することはできないであろう。

 同じことは、株主、サポーター、ボランティア、支援団体、スポンサー、行政との関係でも言えることである。支援や応援をしてもらうためには、情報公開が必要になってくる。

 情報の共有化や情報公開は、全ての情報を開示することを意味しているのではない。すなわち、業務を遂行する上で必要な情報、参考となるべき情報、支援・応援したいと思うために必要な情報が対象となる。

 そのために、組織においては情報を管理すべきポストが必要となってくる。当然、常勤でなければ務まらないポストである。このポストは情報管理のためのポストではなく、組織の目的を実現するための重要なポストと位置づける必要があるだろう。(例:総務部長、事務局長、事務長、広報部長など)

 もう1つ、組織として機能するために重要な条件がある。それは危機管理である。


 危機管理 15.1.12

 ここ2回、組織が機能するための条件を述べてきた。1回目は、事業内容を分析し役割分担を定めるとともに、、事業計画、予算計画を定め、各セクション別に目標(予算)を定めなければならないこと、2回目は、運用が大切であり、組織内で情報を共有するとともに、関係者には情報公開を行い、応援・支援してもらうことが必要であることを述べてきた。

 今回は、危機管理について述べたい。

 サガン鳥栖で多いのは試合やサッカー教室における選手や参加者の怪我であろう。速やかに対応することやチームが傷害保険に加入することは当然であるが、選手の補強が必要になることも考えておくべきである。

 さらに、チーム関係者の不祥事である。交通事故や傷害事件等も考えられる。これらについても、組織としての対応マニュアルを整備しておくことが必要であろう。

 次に、ホームゲーム会場における事故である。対戦相手のサポーターが暴れる場合もあるだろうし、地震が発生するかもしれない。その場合、Jリーグの指導に基づき適切に対応できる体制が必要となるだろう。

 昨年のカメルーン戦は、この危機管理を考えていない興行と言わざる得ないと思う。これ以上観客が入ったら、どこかで騒ぎが起きたらと心配しながらの観戦であった。

 親善試合の延期によるチケットの払い戻しについても同様なことが言える。当初からフランス大会の情報を得ている人ならキャンセルの可能性が高いことは承知していたと思う。

 現実に延期が発表された時の対応にはビックリした。結果的には全て払い戻しに応じることとなったが、その場合の対応を考えてチケットの販売体制を整備していなかったことが原因と思われる。

 現実に親善試合がキャンセルになったり、実施したものの相手国への支払いで源泉徴収すべきものをしなかったために、源泉相当分を負担した例が発生している。

 したがって、危機管理は、興行等を実施する前の事前対策をいかに万全に行うか、発生した場合には的確・迅速に対応するかが重要である。カメルーン戦において、大きなトラブルがなかったことに感謝したい。

 カメルーン戦が終了した時点でサガン鳥栖にまだツキがあると思ってしまったのは私だけであろうか。


 公的な組織  15.1.13

 1月13日の佐賀新聞に前田浩二(33)の退団が記載されている。一方、チームのHPには掲載されていない。

 1月11日にチームのHPで20名の選手と契約したと発表しながら、残りの選手と交渉中なのか、退団が決定したのか発表されていなかった。サポーターの一人として、中心選手の退団が一部の新聞だけに掲載されている状況に不安を感じている。

 ここ3回、組織が機能するための条件を述べてきたが、大事なことを忘れていたようである。それは、組織全体の目的である。株式会社は、利潤をあげ、株主に配当することが目的に設立される組織である。

 しかし、現在の株式会社は、単に株主の利益追求だけではなく、社員・取引先や顧客との関係から社会の一員としての役割も期待されている。

 では、サガン鳥栖は、何を目的に設立されたのであろうか。株主の利益追求のために設立されたと思っている人はいないであろう。チームが黒字化を目指しているのは、利潤をあげるためにではなく、チームの経営(運営)を安定化させるためである。

 さらに、ファン・サポーターのために設立されたのであろうか。NOである。サガン鳥栖は、基本理念でも明らかなように「人づくり」「まちづくり」「夢づくり」を目的に設立されたものであると思っている。

 私は、J2レベルでは純粋な広告としてではなく、株式会社であるスポンサーの社会貢献の一つの方法として広告が提供されていると思っている。さらに、社員の福利厚生としての意味も大きいと思う。

 また、一般の株式会社では考えられないが、サガン鳥栖は、その設立目的のために行政の支援を受けることができるのである。そのために、社長の記者会見があれば大勢のマスコミが集まり、情報があれば新聞に掲載されるのである。

 サガン鳥栖が単なる株式会社ではなく公的な組織であることを理解し、事業内容を分析し、役割分担を定めるとともに、、事業計画、予算計画を定め、各セクション別の目標(予算)を定め、組織内で情報を共有し、危機管理を徹底し、関係者には情報公開を行うことにより、応援・支援してもらうことが、サガン鳥栖が存続し、その目的を達成するために最良の方法であると思う。


 無料招待15.1.15

 これまで組織が機能するための条件として、年間、半期、四半期ごとに事業計画を作成すべきと主張してきた。次にサガン鳥栖が地域に根ざしたプロサッカーチームになるために必要な事業計画(施策)について意見を述べたい。

 まず、無料招待について述べたい。昨季は小学生や鳥栖市の人々を無料招待し、観客動員に貢献したと思われるが、直前に無料招待が発表されたり、その結果も公表されないなど計画性やその目的が明確になっているとは思えない。

 私は、無料招待の目的は地域の人々に生のプロサッカーを観戦していただき、会場の雰囲気とともに選手の頑張りから、サガン鳥栖のファン・サポーターになっていただくことだと思っている。

 そのためだけであれば、全席無料にして多くの人々に試合を観戦していただくことがベターであるが、入場収入がなければチームを維持できない現状から、無料招待は効果的に実施すべきだと思っている。

 私は、昨季の経験を生かし、どの地区のどのような人々を無料招待すべきか検討していただき、その内容を各自治体に示し、サガン鳥栖の基本理念を説明すれば、各自治体がサガン鳥栖に代わり住民を鳥栖スタジアムに招待することも夢ではないと思っている。

 特に、鳥栖市については、市長が支援を明らかにしており、鳥栖スタジアムの利用促進の意味からも可能性が高いと思っている。他の市町村についてもホームタウンの拡大も視野に入れて協力を求めるべきだと思う。さらに、県境を越えたホームタウンも魅力的な課題ではなかろうか。

 次に、誰を招待するかという問題である。学生、高齢者、女性、障害者など小遣いでは来れない、収入はあるが関心が低い人々を対象とすべきである。

 どのゲームに招待すべきかという問題がある。特定の日にするか、選択性にするかである。私は、会場運営の問題からも各対象者ごとに特定の日に招待すべきと思っている。

 また、会場の安全性、往復するための交通手段の確保、補助員の確保などの理由からナイターより昼間の試合がベターである。

 さらに、招待で観戦に来た人にアンケートをするなどして、より良い方法を模索すべきではないだろうか。次回は、株主、支援者、ボランティア、ファン・サポーター等との交流について述べたい。


 支援団体等との交流  15.1.16

 言葉の意味について不正確な点があると思うので、整理した上で株主、ボランティア、ファン・サポーター等との交流について述べたい。

 会社=株式会社サガン鳥栖、チーム=監督+コーチ+選手、クラブ=会社+チーム、株主=出資している人(社)、ファン=チームを応援する人(ファンクラブ会員を含む。)、サポーター=クラブを応援・支援する人(クラブサガン会員・応援会員を含む。)、ボランティア=クラブの業務(会場I運営や広報活動)を援助する人、支援団体等=行政+財界+後援会+サッカー協会+ボランティア+サポーター

 第一に、株主との交流について述べたい。株主総会の開催は当然であるが、半期終了した9月に株主懇談会を実施すべきと考えている。法律的な決議が必要であれば臨時株主総会でも結構である。10月から4月に1年間の全容が定まる会社であるから、翌期のためには9月にその期の反省と翌期の方針を定めることが必要である。

 第二に、ファンとの交流について述べたい。ファンクラブ会員との交流は当然であるが、クラブサガン会員を対象とした交流会を実施していただきたい。また、ホームゲーム会場等におけるファンとの交流(サイン会等)もお願いしたい。

 第三に、サポーター・ボランティアとの交流について述べたい。平成14年度は変則であるが意見交換会が2回実施されている。しかし、その結果について公表するとの約束が守られていないのは残念である。計画的に年3回程度実施されるべきだと思っている。

 第四に、支援団体等との交流について述べたい。平成14年度は「オブザーバー会議」を開催するとの約束が守られていない。計画的に年2回程度実施されるべきだと思っている。

 これらの交流は、サガン鳥栖の基本理念である「人づくり」に欠かせないと思う。クラブが継続するためには、人も継続しなければならない。オーナー企業であれば一人を育てれば良いかもしれないが、サガン鳥栖はサポーターの中から育てる必要がある。そうすることがサガン鳥栖が地域に根ざしたチームだとの証になると思う。

 次回は、支援団体等以外との交流について述べたい。


支援団体以外との交流  15.1.17

 11月17日サガン鳥栖のHPに前田浩二選手の退団が掲載されている。1月13日佐賀新聞で報道されていたが、明日の新聞で知るファン・サポーターも多いだろう。

 また、11月17日の未来を考える会の掲示板に会社から、代表の酒井さんと署名(臨時株主総会の開催を請求した株主)した人に話し合いの提案がなされている。どのような話し合いがなされるのであろうか。

 本題の支援団体以外との交流について述べたい。@各地域で行われるイベント、Aサガン鳥栖又は地域振興財団が主催するイベント、B各小学校や幼稚園(保育園)でのサッカー教室、C地域の社会人、大学、高校のサッカーチームとの交流試合などに監督、コーチ、選手が参加することにより、参加した一般市民(学生や子供を含む。)がファンとしての第一歩を踏み出すことになるのではないだろうか。

 サガン鳥栖の基本理念を実現すべく、チーム発足時から地域に根ざしたプロチームを目指して、これらの活動に力をいれてきたと思うが、昨季は会社の黒字化が強調され、これらの活動が縮小されていたのではないだろうか。

 原点に帰って、サッカー教室を鳥栖市主催にするとか、スポンサーを獲得するなど、収益を上げながら目的を達するとの方針で努力をお願いしたいと思っている。

 次回は、地域に根ざしたプロサッカーチームとして、大切な情報提供(広報)について述べたい。


新しい風18.1.18

11月17日サガン鳥栖のHPに前田浩二選手の退団に引き続きブラジル人のコーチと社長アシスタントが発表されている。外国籍のコーチについては、HPで交渉中とのことであったが、社長アシスタントにはビックリした。

 どうもトータルマネージャやアシスタントなど私になじみがない言葉が横行しているようである。アシスタント(助手)ということであるから、単なるアドバイザー(必要な時にという感じ)ではなく、顧問(随時)に近い感じがするが、スタッフ(取締役や社員)でもないということであろうか。

 このHPを見て、サッカーダイジェスト(1月28日号)で鈴木チェアマンが「‥‥(弱小クラブ)こういったクラブこそ、Jリーグにとって極めて重要なのです。Jリーグは全国規模でクラブを増やしていくことを目標にしています。そのなかで、そうしたクラブが駄目になってしまえば、後につづくクラブが出てこない。つまり、弱小クラブこそキーポイントとなります。‥‥引き続きいっそうの努力をお願いしたい。」とインタビューに答えている記事を思い出した。

 二人のブラジル人の経歴から日本のサッカー事情に詳しく、さらに、Jリーグ関係者ともコンタクトがとれる人材のようである。近日に発表されるであろう外国選手の獲得についても、大きな力が働いていることを感じている。新しい風が吹きはじめたようである。

 ここで、注意しなければならないのは、関係者がYESマンになってはいけないということである。時間をかけて議論し、改善すべきところを改善していく姿勢が大切である。

 昨期においても同様のことが言えると思っている。指導力があると言えば聞こえはいいが、議論がなければ組織は活性しない。

 次に、彼らを生かすための受け皿を用意すべきである。アシスタントは通称として使用していいが、取締役として待遇することも検討すべきではないだろうか。全ての発言が社長を通して行われることは避けるべきであり、それなりの立場、責任を明確にすることが必要である。

 取締役は、株主でなくとも株主総会の承認を受ければ就任可能である。

 また、千疋新監督の指揮が外国人選手まで十分に浸透するようなサポートが必要であろう。私生活に関することは新コーチの通訳としての役割であるが、チームに関することは、監督を通して行うことを新経営陣にお願いしたい。

 情報提供(広報)については、次回に述べたい。


情報提供(広報)  15.1.19

 サガン鳥栖の情報提供(広報)について述べたい。

 サガン鳥栖の情報提供(広報)については、クラブ創設以来地域に根ざしたチームを目指しながら、予算面から重要視されてこなかった。しかし、地域がクラブを支えるにしても情報がなければ何もできないのが現状である。

 ここ数年は、鳥栖市の市報などで定期的に取り上げられているが、やはり、自前の広報媒体でクラブのすばらしさをアピールしなければ、クラブの基本理念は実現できないと思う。そこで、クラブの広報媒体について意見を述べたい。

 第一に、HPは、運用者が慣れていない状況ではあるが、徐々に改善されていると思う。基本的な事であるが、マスコミ等にリリースした情報(記者会見情報を含む。)は必ず同時にHPに載せていただきたい。全紙に載るとは限らないし、新聞を見ていない人も多いのだから、せっかくの広報媒体を活用しない手はないと思う。

 第二に、ポスターは、会社が年2回(前期・後期)試合日程等を記載したポスターを作成しているが、地域に試合日程が浸透しているとは認められない現状である。サポーターが作成している月別の試合日程告知用のポスター(B2サイズの手書き・A3サイズの印刷)を会社として大々的に作成・掲示すべきである。

 第三に、マッチデー(サガン鳥栖後援会発行)は、試合を見に来たファン・サポーターに対する情報提供の手段であるが、情報量が少ないので内容を充実させるべきである。

 第四に、クラブサガンの会報は年3回となっているが、2ヶ月1回程度の頻度で発行するか、又は内容を充実させることを検討すべきである。また、チーム強化応援会員に対する情報提供も検討すべきである。

 これらのことを実現しようとすると、予算、人材面から無理との結論に達してしまう恐れがあるが、将来を見据えてあるべき姿を模索し、当面実行できるところからするということでも可能だと思っている。

 情報提供(広報)もクラブ運営のための大事な商品(サービス)だと認識して企画・実行すべきである。

 蛇足ではあるが、慎重な情報提供(広報)をお願いしたい。昨期は「機関決定していない事項」や「思惑や期待」を記者会見等で発表してクラブの信用を失している。信用を回復するためには倍の日数がかかることを肝に銘じていただきたい。今期は情報提供(広報)の姿勢が問われる一年になると思う。


未来へのキックオフ  15.1.20

  サガン鳥栖の未来を考える会のHPで高祖監督(当時)の社長就任辞退のいきさつを掲載した2002CLUBのコラム(レポーター中倉一志氏)が紹介されている。

 当時も同コラムを見て取材が十分でないように感じたのを覚えている。高祖元監督の熱意を感じた一人として、残念なことであったが、将来、経験を積んでサガン鳥栖に帰ってきて欲しい一人である。

 社長就任辞退は、高祖元監督にとって一番良い選択だったと思っている。あまりにも無防備な状態で組織の頂点に立つことは、その人の一生を左右することであり、私としては賛成できなかった。今回、未来を考える会が引退を決意した選手を直ぐに取締役に推薦していることにも疑問を感じている。

 確かに、参考として紹介されているコラムにあるように、サガン鳥栖の基本理念を地域の人々に説き、サガン鳥栖の存在が地域の人々に認知され、サガン鳥栖が組織として独り立ちすることは大切である。

 当時、高祖元監督の社長就任を推進された方々は、あまりにも組織(会社)として独り立ちすることに熱心であり、それまで支援してきた人々に対し冷淡だったと思う。

 現在、サポーターが願っているのは、サガン鳥栖が開かれたクラブになることであり、地域に根ざしたクラブになることである。クラブの運営会社として株式会社サガン鳥栖があるのであり、株式会社サガン鳥栖のためにクラブがあるのではない。

 したがって、クラブとして何が必要かを議論し、組織(経営基盤)、収支構造(財政基盤)、観客動員(運営基盤)、育成活動(チーム基盤)、地域活動(支援基盤)のモデルを作成し、そのモデルを達成するための計画を作るべきである。その計画を実行するのが株式会社サガン鳥栖であり、取締役の役割ではなかろうか。

 当然に計画は作成されているとの反論もあるかもしれないが、作成されていない場合には誰が作るかの問題が生じる。その場合は、代表取締役をチーフとした5人程度のプロジェクトチームで検討すべきである。


 国民栄誉賞  15.1.21

 横綱貴乃花が引退した。1988年(春場所)の初土俵以来今日まで相撲界の人気を高め、横綱としての功績により一代年寄が認められたと報道されている。さらに、国民栄誉賞も取りざたされているようである。

 サッカーがスポーツ文化として地域の人々に受け入れられることを願っている者として、横綱貴乃花の引退は日本におけるスポーツ文化を考える機会となった。国民栄誉賞は、1977年から始まった賞であり、これまで15名の方が受賞している。

 これまでの受賞者15名の内6名がスポーツ関係者であり、全体の40%を占めている。それ以外は音楽界が作曲家3名、歌手2名、映画界が監督1名、俳優2名、執筆関係が漫画家1名となっている。

 スポーツ関係者の内訳を見ると、野球2名(王貞治、衣笠祥雄)、相撲1名(千代の富士)、柔道1名(山下泰裕)、陸上1名(高橋尚子)、探検家1名(植村直己)となっている。

 こう考えると、スポーツ文化もそれなりのウエイトを占めていると考えられるが、まだ、サッカー関係者がいないのは残念である。サッカーの歴史からすると当然かもしれないが、将来、サッカー関係者が国民栄誉賞を受賞した時にサッカーもスポーツ文化として国民から受け入れられていると言えるのかもしれない。

 そのためには、サッカー関係者が都道府県、市町村単位で表彰される環境を醸成することが当面の目標になるのではないだろうか。受賞だけがスポーツ文化の成熟度を測る物差しではないが、一つの指標とはなるだろう。


登竜門  15.1.23

 1月23日の佐賀新聞に「元仙台GK 高橋獲得 サガン」との記事の横に「『次』のために」と題したスポーツコラムがあった。

 コラムは、サガン鳥栖のセレクションを受けた竹元選手(昨年12月に零査定)についてであった。「‥‥ 最終選考の14名には残れなかった。‥‥合格より次に進むための、鳥栖と決別するためのセレクション参加だったようにも見える。‥‥」とのコメントがあった。

 最終的に会社が契約するのが誰になるのかは不明ではあるが、プロサッカー選手の生き様を見る思いである。零査定されてもセレクションを受けるという竹元選手の気持ちに感謝するとともに、そのような選手がいることに誇りを感じたコラムであった。

 J1からJ2、J2からJFLとの選手の流れ、逆にアマからプロ、J2からJ1との流れがある。サガン鳥栖はこの流れの中で、選手たちの目標となり、J1への足がかりになるとともに、元J1選手の復活の場となることが求められている。

 チームがJ1の舞台に立つことが夢ではあるが、まずは選手たちのJ1への登竜門としての役割を果たすことが大切である。それが、チームがJ1の舞台に立つための土台を築くことにもなると思う。

 チームを卒業した選手がJ1で活躍している姿を見ることも楽しいことであり、また、指導者として活躍している姿を見ることができれば最高だと思う。

 サガン鳥栖を卒業した選手が指導者(監督・コーチ)として帰ってくる時が、チームとして完成する時ではなかろうか。

 さらに、ユース育ちの選手が指導者として、経営者としてチームを引っ張るためには、さらに年数を要するが、その時サガン鳥栖は世界に誇るクラブになっているだろう。


チーム始動  15.1.26

 千疋サガンが始動した。1月25日鳥栖スタジアムで練習があった。記者会見も写真撮影もなかったが、監督と選手の意気込みは感じられた。

 佐賀新聞によると25日付で横浜FMからDFの井手口選手、26日付で磐田の鳴尾選手を獲得したと紹介されている。両者とも先のセレクションに参加した選手である。25日の練習には21名の選手が参加していたが、両名は参加していなかったので、現在契約選手23名ということになる。

 先にも述べたがマスコミにリリースした内容はHPに掲載していただきたいと思う。クラブのHPで発表されていないのが残念である。

 25日の19時20分(会場変更に伴い開始時間を変更)から行われた株式会社サガン鳥栖とサガン鳥栖の未来を考える会との話し合いを傍聴した。

 古賀社長以下社員の皆さん、未来を考える会代表以下メンバー、傍聴人としてマスコミ各社と若干の株主、サポーター、そして千疋監督ほか選手3名が同席した会合であった。

 具体的な内容は会社及び未来を考える会に譲るとして、古賀社長が臨時株主総会を開催しなかった理由と同会に対する提案を述べたのに対し、同会は同提案を持ち帰り検討した上で、再提案したいとの回答であった。

 事前に同会に古賀社長の提案を示した上での会合であれば、十分な話し合いができたと思うが、事前打合せがなく、一方的な情報に基づき説明されても反論の余地がないのが現状と思われる。今後、このような会合を実施する場合には、事前打合せを十分にしていただきたいと思う。

 また、このような席に千疋監督をはじめ選手3名が同席していることに疑問を感じている。古賀社長からは選手会の要望によるものであるとの説明があったが、クラブの状況はクラブの幹部が説明すれば良いことで、このような席に同席させることはないと思った。


追い風  15.1.27

 1月27日の西日本新聞に「ジーコ長男獲得へ」と題した記事が掲載された。25日や26日の佐賀新聞は会社のリリースと思われるが、27日の記事は会社のリリースとは異なるようである。

 1月25日のチーム始動に際し、記者会見をしなかった理由は、この辺にあるかもしれない。サポーターの一部には不満があるかもしれないが、正式に契約してから公表して欲しいと願っている。

 昨年、記者会見で発表したり、意見交換会で約束したことが実現できなかった反省から発表を慎重にしていると解したい。

 これまでのサガン鳥栖に比べると思い切った補強(アシスタント・コーチ・選手)を行っている。実績のある選手を補強し、上位を狙える陣容になりつつあるが、これでチームの和が保てるのか、千疋監督の構想どおりの補強なのか、収支の見込みは大丈夫なのか、サポーターとして不安は絶えない。

 与えられた選手を使いこなすことが監督の仕事であるが、能力を発揮できるか心配なところである。千疋監督が孤立することのないよう、フロントにサポートをお願いしたい。

 ブラジルからの風は、サガン鳥栖にとって追い風である。しかし、体力の弱いサガン鳥栖にとって、この追い風に乗ることができるかどうかは、会社、チーム、支援者、サポーターの努力にかかっている。

 J2リーグの上位を望めるかもしれないが、追い風に乗れないかもしれないし、風に押し倒される可能性もあることを忘れてはならない。


出会いの場  15.1.30

 明日でサガン鳥栖が誕生して6年が経過しようとしている。鳥栖フューチャーズから数えるとプロサッカーチームが鳥栖市に来て9年が経過し、10年目を迎えようとしている。

 その中で、我々サポーターは何を得たのであろうか。挫折と復活、歓喜と悲しみ、新しい出会い、それぞれのサポーターが異なる幸福を得たのではないだろうか。苦しいことであっても、楽しいことであっても、後から考えると同じように思い出として私たちの心に残っている。

 サガン鳥栖が地域の人々の思い出となり、新しい出会いの場となることができれば、サガン鳥栖の基本理念である「人づくり」「まちづくり」「夢づくり」も夢ではないと思っている。

 そのためには、地域の人々に試合を観戦していただくとともに、チームとの触れあいの機会を設けることが大切である。

 今のところ、外国籍の選手(新聞等ではジーコ日本監督の長男を含む3人)の獲得発表が遅れているが、補強はスムーズに進んでいると言えるであろう。

 話題選手を獲得し、成績を上げることができれば、地域の話題としては盛り上ると思うが、個々の思い出としてはどうであろうか。やはり、スタジアムに足を運んで応援してもらうことが大切である。

 そのために会社は何をしようとしているのであろうか。昨年実施された無料招待では観客は増えるかもしれないが、収益には貢献できないであろう。無料招待は普遍的なものではなく、人数が少なくとも話題性がある内容で実施すべきだと思っている。


 何が問題なのか  15.1.31

 未来を考える会のHPに株式会社社員一同の書き込みがあった。取締役を推薦した(過去形)団体ではあるが、サポーターの集まりである同会のHPに社員一同の意見広告が載るとは予想していなかった。

 確かに、これまでにも古賀社長の書き込みがあったことから、不思議ではないかもしれないが?

 社員一同が書き込んだ理由は1月25日の会合について、同HPで内容を公開したことによると思われる。

 そこで、1月25日の会合を傍聴した一人として同会のHPの内容についてコメントしたい。同日の議論をまとめると、臨時株主総会を開催しなかった理由説明と、同会が提案した取締役候補に対する提案であった。

 第一点の会社が臨時株主総会を1月末までに開催しなかった理由は、「来期の取締役であれば定期株主総会で推薦すべきである。」との見解を説明すれば足りることであり、誰がどうしたということは関係ないことである。

 第二点はの古賀社長の提案については、同会のHPでは来期伊東氏を顧問に迎えたいとの提案は記載されているが、他の取締役候補に対する提案が記載されていないのは)残念である。

 その他については、これらを説明するための傍論であるが、同HPが紹介した次の点について感想を述べたい。

 第一点は、Jリーグの諮問委員会が古賀社長の続投を承認したとの説明と、同会がJリーグから人事には関与しないとの説明があったと主張したことであるが、私はどちらも正しいと思っている。

 諮問委員会が事業計画や財政計画を監査して来期も継続可能と判断したのは古賀体勢であり、古賀社長に説明した計画を実行するよう指導するのは当然である。

 一方、サガン鳥栖はJ2リーグに加盟しているクラブであるが、独立した株式会社であり、誰が社長になるかは株主総会で選任された取締役の権能であり、Jリーグがとやかく言う立場ではないことも事実である。

 結果的に、経営者が交代した場合には、再度、諮問委員会が来期の経営が大丈夫か、監査を行うだけである。

 第二点は、株式会社サガン鳥栖の借入金の借り換えの問題であるが、返済期限が到来したものについて、返済期限を延長するもので、先の経営陣が行った借入金であっても、当然に引き継ぐべきものであることは説明する必要もないと思う。

 ただ、心配なのは、平成14年1月末の貸借対照表(サガン鳥栖HPから)から見ると個人借入は千七百万円(別にJリーグ二千万円)のはずであり、八百万円が何なのか理解に苦しんでいる。

 第三点は、使途不明金との説明であるが、この件に関しては臨時株主総会(又は懇談会)で株主(3月から取締役)が追求したところ、会社(前経営陣)は原因を究明して法律的対応が必要な場合は告訴も辞さないとの回答があった。

 その後、発表も報告もないことから、法的な問題はないものと理解していた。私が聞いた範囲では、これだけの収入があるべきなのに収入の記帳がないとの主張であり、諸般の事情から入場料収入として計上されていたり、支出と相殺されている可能性もあり、帳簿上の問題の可能性が高いと感じている。

 したがって、現時点で金額を明らかにして公表する問題でもない。それこそ、会社が真偽を確認し対処すべき問題ではないだろうか。一年間も放置しながら、マスコミも同席する場所で公然と公表する内容ではないと感じた。

 古賀社長からは、「自から社長を続投したいとの気持ちはない。いつでも交代したい。責任感から続投を決意したのである。次の社長にはサガン鳥栖の諸事情を理解した上で社長に就任してもらいたい。その気持ちから本日の提案を行った。」旨の発言があった。

 すばらしい言葉である。残念ながら、提案の趣旨説明は交代を推進するものではなく、ブレーキをかけるためのものと感じた。


2月


社長候補  15.2.4

 未来を考える会の代表交代が同会のHPに発表された。同会の代表は取締役候補の一人であり、社長候補となるべき人が担う役職だと思っていたので、前代表が辞任したことにはビックリしなかった。しかし、取締役候補以外の人が代表になったことにはビックリした。

 私は、同会の顔となるべき人(代表)が取締役(社長)候補になる方が、同会の主張を株主やサポーターが聞いた時、分かりやすいのではないかと思っていた。取締役候補の顔が見えなければ支持することもできないと思う。それは、現経営陣が推薦する取締役候補についても言えることである。

 社長候補になるためには、サガン鳥栖を愛する気持ちがどれだけあるか、また、いかに多くの人々の信頼をかち得るかが問題だと思っている。その上で、サガン鳥栖の基本理念を実現するための構想があれば申し分ない。さらに、サガン鳥栖も株式会社であるから会社としての事業計画や資金計画を策定する。それらの計画を実行するためには、計画性と実行力が必要である。


 現状と方向性 15.2.7

 2月6日に行われた記者会見の様子が各紙に報道されている。監督とコーチ、新加入選手8名が出席していたようである。7日からのキャンプでは寒い日々が続くと予想されるので、監督や選手には怪我や風邪をひかないようにサッカーに集中して欲しいと願っている。

 ところで、サッカーダイジェスト(2月18日号)に「J2クラブのチーム強化」「現状と方向性を探る」というタイトルで特集が記載されている。その中でJ1平均とJ2Aチームとの経営状況の比較が行われている。

 そこで、サガン鳥栖の現状と方向性を検討するために、J2Aチームとサガン鳥栖との比較をしてみたい。(データは2001年度のもの)

 収入(百万円単位)  ※ サガン鳥栖はHP発表の数値を参考とした。(雑収入は収入に含んでいない。)


J2Aチーム

サガン鳥栖

割 合

入場料

70

102

145

配分料

47

57

121

広告料

96

84

88

その他

253

31

12

 計

466

274

59

 支出(百万円単位) ※ サガン鳥栖社員の給与手当は「その他」に区分している。

 

J2Aチーム

サガン鳥栖

割 合

人費費

203

118

58

物件費

131

134

102

その他

81

65

80

415

317

76

 J2Aチームの区分内容が不明のため細かい分析はできないが、収入で特徴的なのはサガン鳥栖の「その他」欄の金額が少ないことである。同誌によると「その他」欄は、行政の補助金や後援会の会費などの支援金だということである。同誌では「‥‥地域の支援こそがJ2クラブの強化のカギを握っていることは間違いがない。」とコメントしている。

 2001年度は、鳥栖市が鳥栖スタジアムの使用料千七百万円を免除した年でもあるが、J2Aチームはそれ以上の支援を受けていたことになる。

 自己努力によるチーム運営が望ましいが、現在の経済情勢では、地域の人々の支援なくしてチームの存続はないと思っている。行政や後援会の支援を受けるためには、多くの人々に愛されるチームをつくる必要がある。それができれば、人件費(監督、コーチ、選手)もJ2Aチームに負けない金額にすることができると思っている。

 2002年度は経費節減を行い黒字の見込みであると発表されているが、配分料の増加や臨時収入に助けられた面もあり、2003年度はチームだけではなく、会社運営にとっても勝負の年と思われる。


試合数と選手補強  15.2.8

 引き続きサッカーダイジェスト(2月18日号)の記事についての感想を述べたい。

 同誌によると、J1とJ2の年間登録選手の平均はJ1が1.5人ほど多いこと、J2の方がシーズン途中での補強が多いという傾向にあるとのことである。

 原因としては、J2クラブの「‥‥出来る事なら余剰人員を出したくないというチーム事情が垣間見える。」とコメントされている。

 因みに、J2での途中補強は甲府7人、川崎F6人、福岡5人であり、最低は山形で1人である。サガン鳥栖も3人を補強している。J2においては試合数も多いことから途中補強が必要とされているが、「‥‥金銭的な問題も含め、J2におけるチーム強化は、一筋縄ではいかない難しさがある。」とコメントされている。

 サガン鳥栖の新体制については、昨季の途中で古賀社長が「ビスコンティ選手と前田選手を中心に25名で‥‥」とコメントされていたようであるが、両選手が退団したこと、千疋新監督が就任したことにより、現在24名、さらにブラジル人の3人が加わり、27人体制でチームが発足するようである。

 今季はサッカー界に詳しい社長アシスタントなる人もいることから、シーズン途中での選手選抜は比較的楽かもしれないが、資金的に補強することができるかどうか心配である。

 1年間、チームが継続して実力を発揮するためには、フロントのサポートが重要であり、また、サポーターの応援も力強い味方である。 


 チームビジョン  15.2.9

 3回目になるが、引き続きサッカーダイジェスト(2月18日号)の記事についての感想を述べたい。

 同誌によるとJ2のチームは降格がないことから、「‥‥現実的に昇格を目標に掲げられるのは数チームに過ぎず、残りのクラブは長期的な視野に立ち、将来への基盤構築に力を注いでいる。」とコメントしている。その例として、山形を取り上げている。

 サガン鳥栖は、長期的な視野に立ち、将来への基盤構築に力を注いでいると言えるであろうか、答えはNOである。

 地元出身の指導者を惜しげもなく解任(?)し、さらに、ゼネラルマネージャー(GM)的存在もいないことから、エージェント主導の補強になっているのではないかと危惧している。

 確かに、今までと異なりJ1リーグで活躍していた選手獲得が多く、話題性のある外国人を獲得しそうだということで、リーグ開幕を期待している一人ではあるが、将来を考えると不安が残る補強である。

 理由は、例え、今年は補強を行う資金的裏付けがあったとしても、この方法でチームを補強すると年々人件費が増大することが予想されるからである。サガン鳥栖の資金が2年から3年で倍増するとは考えられない。

 同誌は、「‥‥強化費が少ないからこそ、育成に力を注ぐべきだという考え方もある。」とコメントしている。私は、長期的にはユースなどの育成システムを強化することが必要であると思っているが、J1サテライト、J2、JFL等の若手選手を獲得し育てることが、地域に根ざすプロサッカーチームを目指しているチームスタイルにあっていると思っている。

 チームとして機能するために核となるポジションに経験者を獲得し、他の選手を育てることも重要だと思っているが、今季の補強は昨季のビスコンティ選手獲得とは異なるようである。

 サガン鳥栖で活躍した選手がJ1の舞台に立つことも、選手やサポーターに夢を与えることになり、チームも助かることになる。そのようなチームビジョンがあれば、選手の獲得方法も契約内容も自ずと異なったものになるだろう。


中津江村  15.2.12

 2月11日8時30分、テストマッチ見学のためサポーター仲間と鳥栖から中津江村に向かった。あいにくの小雨であったが、比較的暖かかったため路面凍結や渋滞もなくスムーズに中津江村鯛生スポーツセンターに着いた。

 鯛生スポーツセンターは、テレビで見るよりもすばらしかった。グランドが5面、うち天然芝3面、照明付1面と豪華であり、体育館、屋内プール、屋内練習場も完備していた。さらに、宿泊施設(450名)、研修室(10室)、食堂(240名)などスポーツをする環境が整えられている。

 サッカーだけではなく、ラグビー、フットサル、野球、ソフトボール、テニスなどの合宿にも使えるスポーツセンターである。カメルーンがワールドカップでキャンプしたことだけはあると感じた。

 このようなすばらしい施設でキャンプするサガン鳥栖の唯一の心配は、寒さだと思っていたが、思いのほか暖かい日々が続いているようである。

 肝心のテストマッチは、小雨が降り続く中、福岡大学と3対3という結果であった。キャンプの疲れがあったかもしれないし、また、ポジションのテストが目的だったかもしれない。開幕戦まで1ヶ月しかない。この期間を大切に目的を持ってチーム造りをして欲しいと願っている。

 午前の練習が10時30分に終了したため、熊本県阿蘇郡小国町まで足を伸ばし、手作りのパン屋さん(そらいろのたね)や岳の湯・地獄温泉(天狗松裕花)に寄って楽しいひと時を過ごすことができた。これもサガン鳥栖のお蔭である。


キャンプ 15.2.14

 2月7日(金)から13日(木)までの短いキャンプが終了した。早速14日には横浜Fマリノスとのテストマッチを行っている。結果は1対2であるが、まだ、結果に一喜一憂する時ではないだろう。

 サッカーダイジェスト(2月25日号)に掲載されているキャンプの話題について触れたい。話題はJ2水戸である。チーム発足以来初めて本拠地以外でキャンプをすることになった経過が紹介されている。

 キャンプ地(成田市)を誘致した人の言葉として、「‥‥プロのチームが自分の町にあるというのは、やっぱりうらやましいと思ったわけです。でも、プロのチームを作るといっても今の段階では難しい。だから交流とか協力することで、ひとつのチームを応援していきたいと思ったんです。‥‥」、さらに「‥‥最終的には、成田でホーリーホックの公式戦を1試合でも2試合でもやれるような形にまで持っていきたいですね」と紹介されている。

 中津江村では、高校生とのテストマッチは実施されたようではあるが、キャンプが短期間だったこともあり、地元の人と触れあう機会はなかったのではないかと思う。

 長期的視野に立てば、同じ場所でキャンプを継続的に実施することが理想である。中津江村でこの時期にキャンプを行うことは気候の面から1週間が限度ではないだろうか。

 しかし、それ以外の時期に地元の人との交流を行うことにより、第二のホームとすることは可能であると思っている。例えば、村の行事に監督、選手が参加したり、サガン鳥栖主催のサッカー大会を夏休みに開催するなどの方法があると思う。

 それができないのであれば、毎年2週間程度キャンプを実施できる場所を探すべきであると思っている。そして、その場所を第二のホームとすべきである。


 アサヒ緑健 15.2.19

 2月19日の佐賀新聞のみんなのスポーツ欄に「園児700人が熱戦 アサヒ緑健杯サガン鳥栖大会」として2月16日に開催された同大会の結果が紹介されていた。

 昨年は、2月10日に第二回大会が80チーム667名の選手が参加して佐賀県総合運動場にて開催されている。今年も佐賀新聞によると佐賀、福岡の幼稚園から80チーム700人が出場して行われている。

 ここで気になるのが、昨年は副島監督以下選手12名が参加し、審判を務めたり、記念撮影に応じたりして交流したとクラブサガンの会報誌で紹介されているが、今年はどうだったのか。佐賀新聞でも、クラブのHPでも紹介されていないので不明である。

 この大会は、サッカー関係者の努力とアサヒ緑健の後援により実施されていると聞いているが、これからも大会が続くことを期待している一人である。

 サガン鳥栖は地域に根ざしたプロサッカーチームを目指していると理解している者としては、キッズサッカー教室や幼稚園年長者から小学生を対象としたサッカースクールにも力を入れていただきたいと思っている。

 さらに、ユース(18歳以下、15歳以下)の指導にも力を入れていただきたい。これらのことは、サガン鳥栖の基本理念である「人づくり」「まちづくり」「夢づくり」を実現するための前提条件ではないだろうか。

 これらの事業が赤字だからという理由でカットすべきではない。長期的にはサガン鳥栖を応援・支援していただける人々であり、これらの事業に力を入れることがクラブの発展に必要不可欠だと信じている。


 アサヒ緑健(2) 15.2.21

 サガン大好きクラブの掲示板に2月16日に開催された「アサヒ緑健杯サガン鳥栖大会」にサガン鳥栖の選手も参加していたことを紹介していただいたぜんさんに感謝申し上げます。

 残念ながら、クラブのHPや新聞では紹介されていませんが、クラブサガンの会報誌で紹介されるのを期待したいと思います。

 今年のサガン鳥栖は、KBC朝日放送で21日の18:30からニュース番組ピアでも紹介された中津江村でのキャンプ、そしてサポーターの話題の中心である新外国人選手の獲得などアピールできる材料が多いと感じています。

 サッカーに興味がない人でも「見に行こうか、応援しようか」との気持ちにさせる広報が必要だと思っています。そういう意味では、「アサヒ緑健杯サガン鳥栖大会」も貴重な話題だと思っております。

 選手たちが園児とふれあうことも大切ですが、それを一般の人々に知ってもらうことも大切だと感じております。今後ともこの大会が開催されることを願っています。


 高嵜理貴選手  15.2.22

 昨年末の天皇杯での出場に始まり、今年のJ1開幕前のA3マツダチャンピョンカップと高嵜理貴選手の大活躍である。正GKのレッドカードや負傷のためとは言え、サガン鳥栖ファンにとってはお年玉のような活躍である。

 テレビ放送で高嵜理貴選手の名前が呼ばれる度にドキドキし、サガン鳥栖出身と紹介されただけで、ワクワクしたのは私だけではないと思う。

 そこに、試合の結果よりも1点でも取られないように祈っている自分の姿があった。確かに、緊張からか上体に力がいっていると感じたが、それが高嵜理貴選手である。

 天皇杯の時は、対浦和のレッドカードを思い出してしまったが、今日は鹿島デイフェンスに助けられたところが大きかったと感じている。

 実力で正GKを奪取できることを祈っているが、相手は日本代表である。これからも高嵜理貴選手の活躍が見られることを、そして、サガン鳥栖を巣立った選手がJ1で、国際舞台で活躍することを祈っている。


 定時株主総会の開催  15.2.26

 2月26日の佐賀新聞に「サガンのブラジル3選手 来日は5日以降に」との見出しで報道されている。1月27日の西日本新聞に「ジーコ長男獲得へ」と報道されて1ヶ月経過しようとしている。

 報道によるとビザ取得に手間取っているとのことであるが、新チーム発足後1ヶ月を経過しており、急いで契約する必要はないと思っている。来日後、メディカルチェックをして、テストマッチで実力のほどを確認してからでも遅くはないのではないだろうか。

 チームに必要かどうかは千疋監督が判断することであるが、定時株主総会もあることなので、株主総会で新経営陣が承認されてからでも遅くはないと思っている。単なる選手との契約以上のものを期待するなら、なおさらである。

 ところで、昨年の定時株主総会は、3月28日(木)19時から開催されている。今年は何日になるのだろうか?例年どおり月末開催となると、代表から降板するかも知れない人がホーム開幕戦で挨拶することになる。続投するかもしれないが不自然である。

 さらに、現取締役(代表+取締役1名以外は任期満了退任を発表している。)、会社が推薦する取締役候補及び株主有志が推薦している取締役候補が混在する試合運営となる。

 これで、恥ずかしくない試合運営ができるのであろうか。そう考えるとホーム開幕戦1週間前には新経営陣を株主総会で承認すべきである。3月15日(土)が開幕戦(甲府)であるから、3月16日(日)が第一候補となるであろう。

 例年、平日の夜に株主総会が開催されている。今回は株主有志が推薦する取締役候補と会社が推薦する取締役候補の争いがある。一人でも多くの株主が出席し、双方の主張を聞いた上でサガン鳥栖の未来を託すべき経営陣を選ぶべきである。したがって、株主が一人で多く出席できる日に開催するのが現取締役の責務ではないだろうか!


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