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  頻婆娑羅王
   勅せしめ
 宿因その期を
  またずして
 仙人殺害の
  むくひには
 七重のむろに
  とぢられき
     
(現代語訳)
釈尊在世のとき、インドの摩竭陀国の王であった頻婆娑羅は、妃・韋提希夫人とのあいだに生まれるべき子の因縁を待ちきれず、臣下に命令してわが子として生まれ変わるはずの仙人を寿命の尽きる前に殺害しました。
そして、その報いとして生まれた子ども・阿闍世によって七重の囲いのある牢獄に閉じ込められたのです。
白川 晴顕師著
「浄土和讃を
 読む」 231頁より