第563回 お蔭さまの毎日

 
平成15年 11月6日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

ところで、こんな話を聞きました。
私たちは、日頃お蔭さまですと、口にしていますが、
この言葉は日本にだけしかない言葉だということです。


直接、誰かに対してお礼を言う言葉は世界中にあるものの、
主語のないお陰さまという言葉は、日本独特のことばだといいます。


それも、昭和の時代に入ってから全国的で使われるように
なった言葉だといいます。


近江の国は、お念仏が盛んな商人の町です。
近江商人は、反物などの商品を持って、全国各地に
行商に出掛けていったようです。


この近江商人が使っていた言葉が、「お陰さまで」とか、
「させていただきます」でといった言葉で、これが全国に
広がっていったためだろうと、司馬遼太郎さんは、
書いてあるようです。


そして、このことは、近江商人のことを、お念仏の教えの事を
理解しないと、本当の意味や、この言葉の語源は見つけ
だせないだろうとも書かれているということです。


「さっそく、明日届けさせていただきます。」とか、
「お陰さまで、ありがとうございます」とか、念仏者が
商売上でも使ったこうした言葉が、全国に広まって
いったのだろうと言われます。


 良いことも 悪いことも みんな阿弥陀さまの計らいであり、
それを有り難く受け取らせていただく、どんなことが起こっても
逃げずに立ち向かっていく、それができるのは、この私は
阿弥陀さまに見守られ、阿弥陀さまの国に生まれることに
決まっている、幸せものだということが、その根底にはあるから
だろうと思います。


降っても 照っても、お蔭さま。
健康も 病気も お陰さま。
暑いのも 寒いのも お陰さま。
金があるのも ないのも お蔭さま。
忙しいのも 暇なのも お蔭さま。

何が起きても、起きなくても、慌てず恐れず いやがらずに、
阿弥陀さまと一緒の、南无阿弥陀仏の毎日を送らせて
いただきたいものです。


お念仏をいただく生活を始めてみると、気づかせていただく
世界が、慶びの世界が味わえます。


お蔭さまで、毎日元気にお念仏させていただいています。
お陰さまで、腰がいたいのも 足が痛いのも 皆 南无阿弥陀仏の
お陰さまですと、いえる人生を歩ませていただきたいものです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
 次回は、11月13日に新しい内容に変わります。