第558回 はかりなき寿と光の

 平成15年 10月 2日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。

先日、愛知県の岡崎市・徳川家康が生まれた所にある、本宗寺という
お寺にお世話になりました。


蓮如上人が建立されたという大きな立派なお寺です。
東海道が近くを通るので、昔ご門主さまが江戸に行かれるときには、
お立ち寄りになり休息なさった由緒あるお寺です。


ここの都路照信住職と初子坊守さんが共同で訳された正信念仏偈の
冊子を頂戴しました。


真宗門徒である私たちに一番馴染みがありながら、なかなか意味が
分からずにお勤めしていることが多いものです。


最初のところを一部分ご紹介します。

「 はかりなき寿(いのち)と光の如来ましまして、我らをその御名(みな・
なもあみだぶつ)を信ずる身に育てあげてくださっております。


昔、一人の王が出家されて法蔵菩薩と呼ばれていたとき、
師の世自在王仏のみもとにおられて、無数の仏の国々とそこに住む人間や、
天人の生まれる原因とありさまをよくごらんになって、この上もなくすぐれた
「願」をおこし真実の世界を建立しようとして、

まれにみる広大普遍な誓いをたて、阿弥陀仏となられたのである。

我ら衆生を救わんがため五劫という数えきれない長い間考えぬき、
その名号「なもあみだぶつ」をあまねく十方にとどかせ安らぎを
与えたいと誓われた。


そして我らの無明の闇を破らんがために、はかりなき、きわまりなき光、
なにものにもさえぎられず、くらべることもできない最高の炎のような光、
むさぼりを消す清らかな光、怒りをのぞく喜びの光、闇をはらす智慧の光、
止むことなく、思いめぐらすことも、言いあらわすこともできない光、太陽や
月よりも明るい光を放ってすべての世界をくまなく照らし、生きとし生くるもの
すべてに、この御光の恩恵を与えておられる。


誓いの名号は我らを真実の世界に生まれさせる確かな働きであり、
疑いなく信ずるものを救わんとの願いこそ浄土に生まれるもとである。

信心を得たものは弥勒菩薩と同じように必ず涅槃の悟りをひらく身となる。
それは我らに究極の悟りを与えようという願が出来あがっている故である。

釈迦如来がこの世にお出ましになられたのは、ただ阿弥陀仏の
海のように広くて深い本当の願いを説かんがためであった。

劫濁、見濁、煩悩濁、衆生濁、命濁の五つの濁った時代に生きる
我ら衆生は、ただ如来の真実の言葉を信ずべきである。
・・・・・」

とお書きになっています。

応信如来如実言、までですから、まだまだ続きますが、お正信偈を
このように分かりやすく訳していただいています。


濁った世界に生きる我ら衆生は、ただ如来の真実の言葉を信ずべきである。
お念仏の毎日を送らせていただきたいものです。

妙念寺電話サービスお電話有り難うございました。
次回は、10月9日に新しい内容に変わります。