第549回 南無阿弥陀仏をとなふれば

 平成15年 7月31日〜

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お盆が近づきました。初盆ですが提灯は必要ですか、
そのほか仏前には どんなものを飾ればいいのですかと、
聞かれます。


浄土真宗は、お盆は歓喜会といいます。
他のご宗旨のようにご先祖さまが、苦しみの世界から二泊三日の
短い期間、お帰りになるので、それをご接待するなどということは
いいません。


お念仏の人は、阿弥陀如来の国、お浄土に生まれ阿弥陀様と
同じ悟りをひらき、同じ目的で活躍しておられるのですから、
とても忙しく、里帰りしてゆっくり休んでいるようなお気持ちは
ないと思います。


ご先祖がただ一つ気掛かりなことは、自分が南无阿弥陀仏で
救われたのと同じように、自分の子どもや孫や知人が、
南无阿弥陀仏を口にして南无阿弥陀仏を聞き、間違いなく
お浄土へ生まれられることを、早く気づいて、お聴聞してくれと
願っておられるのです。 


ところで、親鸞聖人は沢山のご和讚をお読みいただいていますが、
その中に現世利益和讚というものがあります。


南无阿弥陀仏一つで間違いなく救われるのに、うろちょろして
疑いの心が晴れずに、南无阿弥陀仏を口にしない人びとのために、
南无阿弥陀仏をとなふれば、どんな不都合なことも、どんな災難
からも逃れることが出来ると、教えていただいています。


そのご和讚の中からいくつか紹介しますと、

  阿弥陀如来来化して 息災延命のためにとて

  金光明の寿量品  ときおきたまへるみのりなり

と、読まれています。
浄土三部経に説かれる阿弥陀如来の本願が信じられない人にも、
日本で最も古くから伝わっていた金光明経には、南无阿弥陀仏の
働きが説かれていると。


また、

  南無阿弥陀仏をとなふれば  四天大王もろともに
  よるひるつねにまもりつつ  よろづの悪鬼をちかづけず

  天神地祗はことごとく  善鬼神となづけたり
  これらの善神みなともに  念仏のひとをまもるなり

 とあります。

親鸞聖人が、南无阿弥陀仏を自分で称える生活のなかで、
諸佛も称えられる南无阿弥陀仏、阿弥陀如来からいただいた
お念仏であったと、自信を持って述べていただいています。


ですから、お盆であっても彼岸であっても、南無阿弥陀仏の
生活をすることこそが、ご先祖がもっとも喜ばれることだと思います。


いろいろの問題が起こったとしても、お浄土への道こそ、もっとも
素晴らしい人生だと教えていただいているのです。


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次回は、8月7日に新しい内容に変わります。