第494回 ナビゲーション

 
平成14年 7月11日 〜

妙念寺電話サービスです。お電話ありがとうございました。

こんな話を聞きました。
方向音痴なので、ナビゲーター付きの車を注文したところ、
良く売れて品薄なので、なかなか手に入らず、ずっと待っている。

しかし、これさえあればどこへでも行けると楽しみに待っていますとの話です。
便利な世の中になったもので、出発前に目的地の電話番号とか、
目標の建物を選んでおけば、自動車内のテレビ画面の地図に
一番近道が表示されるナビゲーター、カーナビが、目覚ましく発達し
一般化しているようです。

運転中は地図を見るのは危ないので、音声で道順を知らせて
くれるようです。
次の信号を左に曲がってください。右に曲がってくださいと。
早め早めに的確に、器械が教えてくれるそうです。

こうしたことが、可能になったのは、衛星を打ち上げその衛星を
使って車の位置を確認して方向や距離を割り出すのだといいます。


 ところで、私たちは、道に迷えば地図を見て探したり、
人に尋ねると詳しく教えてくれるものです。
しかし、私の人生は、地図があるようでどれが本物の地図か、
便利な地図か良く分かりません。

人に尋ねても、人それぞれに目的地が違い、道順も違って、
どう行けば良いのか迷ってしまうものです。

 お念仏の人の目的地はどこかと言えば、それはお浄土です。
お浄土へ向かって一歩一歩進ませていただく、先程の
ナビゲーションに例えると、お浄土を目的地に設定して、
お浄土の方向に向かう、人生を送ることだと思います。

ところが、お浄土という場所が地図上になかなか発見できません。
お釈迦さまや、親鸞聖人に聞けばちゃんと教えていただいて
いるのに、私たちは、地獄が大好きな人に尋ねて、まるで違う
方向に進み、道を迷っているようです。

世間の人は、自分だけの幸せを願う極楽や天国、あるいは
苦しみの地獄を目的地に合わせて生活しているようです。

ところが、お浄土が目的の人は、難しいことは言わぬ。
南无阿弥陀仏と口にし聞きながら進めば、必ずお浄土へ
到着するのだと、教えていただいています。
目的地はお浄土、電話番号で登録するように南无阿弥陀仏で、
間違いなく誘導してやるぞと、阿弥陀様がこっちだよと呼びかけ、
お釈迦さまが、そのまま進めと声をかけていただいているのです。


南无阿弥陀仏を口にし、耳に聞き、お寺の法座でお話しを
聞けば、お浄土の方向、毎日の向かう方向が見えてくるぞと
教えていただいているのです。
南无阿弥陀仏を聞きながら、お浄土への道を、たずね、
楽しみながら喜びながら進みたいと思います。

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、7月18日に新しい内容に変わります。