私の在宅療養生活


私の日頃の療養生活を簡単に紹介します。 私の介護は主に妻がやってくれていますが、妻が外出する時や夜中などは母が介護してくれています。 更に私が自宅で暮らすためにたくさんの方々に応援していただいています。



訪問看護
バイタルのチェックや胃ろう・気管切開部の処置、洗顔・清拭・排泄介助や週1回の洗髪、それに時間が 取れた時にはまめにリハビリやストレッチをしてもらっています。また人工呼吸器のチェックや回路交換・ 物品の消毒と補充などもしてもらっています。精神的なケアとしては、私の心の中の悩みや不安・不満を 取り除く手助けをしてくれるこもあります。それにケアマネジャーと一緒になって妻の相談相手に なってくれることもあります。
そして学校の行事など家庭の事情で外せない用事が出来た時の介護の代行もしてくれることもありますし 、家族のレジャー行事の応援をしてくれることもありました。
私は現在2ヶ所の訪問看護ステーションを利用しそこから8人の看護師さんに(入浴車を含めると12人)来て もらっていますが、それぞれの看護師さんの性格ややり方もまたそれぞれ違いますのでその都度それなりの 心構えが必要ですし気苦労も出てきます。また連携がうまく取れないこともあります。

訪問リハビリ
理学療法士に来てもらって上肢・手の稼動域保持、下肢全般の稼動訓練をやってもらっています。 少しだけですが装具を着けての立つ練習もしてもらっています。いつの日にか病気が治せる日が来た時に 元の身体に戻すためには今ある運動能力をどれだけ維持できるかが勝負ですから、毎日でもリハビリを して欲しいのですがそうもいきません。
私のリハビリに対する考え方は、鍛えなければ弱る・毎日使わなければ弱る・動く範囲+α動かさなければ 稼動域が狭くなると思っていますから、いつももう少し強くと言っています。その時全く痛くないといえば 嘘になりますが、関節を曲げたりすじを伸ばしたりする時の痛みには、我慢すべき痛みと後々に悪い影響を 及ぼす様な我慢してはいけない痛みの2種類があると思っていますのでそれなりに対処しているつもりです。
また、1日に1回1時間以上車椅子に座る事を目標においています。車椅子に座ることで少しは体幹と肺機能が 弱るの防げると信じているのです。
今私が困っていることは脚の変形が強くなってきていることです。この脚がいつまでもつのか・・・。

入浴車
入浴車では看護師さん2人とヘルパーさん2人の4人が来てくれて部屋に湯船を持ち込んでお風呂に入れて くれます。
お風呂は1週間でもっとも楽しみなひと時です。私は元々が汗かきですぐ頭が痒くなる方ですので、 1週間に最低2回は頭を洗わないとすぐしろう性湿疹が出来、汚い話なのですがふけの塊ができて赤くなり 猛烈に痒くなってしまいます。そうなると痒いところに手が届かないものですから地獄の苦しみが 襲って来ます。
またお風呂の時間は私の貴重な情報収集の場でもあります。世間のおばちゃまたちが最近の話題や町での 出来事を井戸端会議的に本音トークしてくれます。日常世間と乖離した世界で生きている私が、 世間の垢に唯一まみれることの出来るひと時かな?

訪問介護
今はヘルパーさんに来ていただき、看護師さんと一緒に清拭をしてもらっています。
本当は家族の負担を減らすためにも、もっと訪問看護または吸引をしてくれるヘルパーを利用したいまた すべきなのですが、私の住んでいる地域ではまだその環境にはありません。吸引を引き受けてくれる事業所が まだ出来ていないのです。ヘルパーさんには吸引と排泄の応援や話し相手をしてくれればいいのですが。

通院
通院のために片道約35分自動車に乗るのですが、限られた空間の中で生きている私にとってはその行程が なによりのリフレッシュタイムになるのです。自動車の窓から見える風景に季節の移り香を感じることが 出来るのです。
私の通院しているここの病院は年に3-4度私のレスパイト入院も引き受けていただいていますので、 主治医だけではなくて病棟の看護師さんのほとんどの方と顔馴染みになっています。私が全幅の信頼を 置いている病院でもあります。

往診
往診に来てくれる医院の先生は我が家のみんなにとってもホームドクターのような存在で、頼りになるまた 頼りにしている先生です。緊急の時はすぐ駆けつけるので遠慮せずに知らせるようにと言っていただいて います。開業医になる前は大学病院でALSではないのですが、難病を専攻していたということで色々な 難病患者を診てきた経験があるそうです。信頼のおける先生です。

訪問歯科
歯科医の観点から私の病気に対し出来ることはないか調べて尽力してくださいました。動けなくなった今 たとえ歯が痛み出してもどうすることもできません。そこで今は予防歯科の観点から対応してくださって います。

外出は?
私が外出するにはそれなりの手間と時間と人手が必要です。それを考えると気持ちがなえてしまいすっかり 足が遠のいてしまいました。子供達とドライブでもして思い出作りもしたいと思う事もあるのですが、 やはり大変過ぎますので実現させようとは思いません。子供達も私と出かけるのは難しいと承知しているのか 口にする事もありません。もし外出の応援を気軽に引き受けてくれる人がいてくれたら私の外出の機会も 増えでしょうし、家族でドライブする事もできるかも知れません。子供達にもつらく寂しい思いを させずにすむかもしれません。



訪問看護   …日曜・祝日を除く、1週間に4日/ 5.5回、1回1.5〜2時間

訪問リハビリ …1週間に3回、1回約30分

入浴車    …1週間に1回約1時間

訪問介護   …1週間に1回約1時間

通院     …2週間に1度、診察・カニューレ交換のため自動車に
          乗り片道約35分の所にある病院へ、看護師さん同乗

往診     …2週間に1度、診察・カニューレ交換のため近所の医院の
          先生に来ていただいています

訪問歯科   …1月に1度、知合いの歯科医院の先生や歯科衛生士の
           方に診てもらい歯垢の処理等をしていただいています

暇な時は!  …テレビを見たりサイドテーブルに置いたパソコンを
           寝たまま操っています パソコンは1日6-8時間かな

外出は?
私の部屋の様子